2012年5月2日水曜日

妹尾河童 著 『河童が覗いたヨーロッパ』(新潮文庫)

さてさて。
お引っ越しから一発目の記事。
何を書こうか迷いましたが、これにします。

ひとり『週刊 ブックレビュー』。

第一週。
妹尾河童 著 『河童が覗いたヨーロッパ』(新潮文庫)


うーん。INTERESTING!!
今ではエッセイストとしてもご活躍されていますが、
もともと舞台美術家として活躍されていた妹尾さん。

国から『派遣』という形でヨーロッパを約一年旅し、その記録を綴ったのが
この『河童が覗いたヨーロッパ』です。

河童さん独自の視点でヨーロッパを色んな角度から切り取ったエッセイ。
たとえば、広い欧州の、国をまたいで走る国際列車で、
各国の車掌さんから匂ってくるお国柄をスケッチしたり、
あらゆるホテルのトイレを詳細にレポートしたり、
かと思えば、ザルツブルグの美しい看板を微に入り、細に入り、再現されていたり・・・

ヨーロッパの色んな一面が見える!!

中でも私が面白いと感じるのは、やはりお国柄による人柄の違い。
『県民度』みたいな言葉が流行している今も納得。
地域による性格の違いはどうしても現れるようですね。

たとえば、同じオペラを見るにしても
ドイツでは19:00開演ならば19:00きっかりに指揮者のタクトが振りおろされるのに、
イタリアでは皆がゆったりお酒をのんで、30分経って始まらなくても皆平然としてる・・・とか。

それぞれが時間を有意義に過ごすとこうなるらしいです(*^ω^*)
面白いね~。
ヨーロッパと一口に表現しても、色んな地域性があって、
でもやっぱり根底には通じるものもあり、思わず「へ~!!」と言ってしまう
そんな本。
行ったことある人も、これから行く予定の人も、全く予定のない人も。
読んだら必ず楽しめる★
うーん。
THAT’S INTERESTING!!

私が生まれる一年前、昭和58年に文庫が刊行され、
今なお書店には増刷された新品の本が並んでいるという、素晴らしいロングセラー。
一読いかがでしょうか(●^ω^●)♪


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